今回の動画は2023年中のなにわTube動画の名言(迷言)の中から流行語大賞を決めるという内容でした。
内容的には過去の動画を振り返る時間が大半だったので、通常と比べるとメンバーの会話は少なめでしたが、今回もその中から気になった点を取り上げてみます。
最近の冒頭あいさつはかなりブレが大きかったので、今回は2023年最後の回ということでどんな形で来るのかと思いつつ待ち構えていましたが、通常通り「せーの」「ちゅきちゅきー」「どうも~」「なにわ男子です」の4パートから成り、かつどのパートも普通という極めてオーソドックスな感じでした。
年の締めくくりとしてはある意味良かったのかもしれません。
また、締めのあいさつに関しては、2024年もよろしく的なあいさつはありましたが、通常の締めのあいさつ(「以上、なにわ男子でした」)はありませんでした。
冒頭付近で、今年の流行語大賞の話をしている中で「ひき肉です」という表現が出てきていました(今回のなにわTube動画内では以下に示すとおり3回ほど出てきたかと思います)。
動画中に出てきた「ひき肉です」の音声
管理人はあまり流行に敏感ではないのでよく知らなかったのですが、調べてみたところとあるユーチューバーの自己紹介(?)で有名になったフレーズのようですね。
上で挙げた3つの発音に共通している点としては、「ひき肉」の「ひ」の母音が無声化している点と、語末の「く」が高く、「です」は低いトーンになっている(いわゆる尾高型タイプである)という点ですが、単語の中間部分についてはアクセント型が一定ではなかったようでした(高いトーンを●、低いトーンを○で表すとすると、「ひき肉(です)」が○○○●(○○)だったり○●●●(○○)っぽかったりと、若干揺れている印象)。
東京やその他一般的な方言であれば「ひき肉」を尾高型のように読むことは無いはずなので、関西弁の特徴なのかなと思い、気になっていつものように『京阪系アクセント辞典』で調べてみたところ、「ひき肉」は高起無核(●●●●のように最初から最後まで高い音調)の語であるとのことでした。
高起無核型なので、「です」が付いても「です」も含めて高いままの音調になりそうなものですが、そうなっていないということで、関西弁でも標準語でもない独特なパターンになっていると言えそうです。
なぜかよく分からなかったのですが、本家の方の発音についていくつかYouTubeで探して見てみたところ、(詳しくないのでどれが典型的な発音かは分からないものの、)「ひき肉です」が○○○●○○のように発音されていたので、なにわ男子メンバーもその音調を真似して言った結果、関西弁でも標準語でもないパターンになったのかな、というところで落ち着きました。
なお、本家の方は(少なくとも、管理人が今回見たいくつかの発音では)「ひ」の母音が無声化を起こさずに発音されていたので、もし本家の真似をしたいという人は音調のみならずその部分も含めて真似をすると良いのではないかとも思いました。
本文中で取り上げたメンバーの発言や音声・図はすべて下記の動画の該当部分(具体的な個所は本文中に明記)から引用したもの。
アクセント関係の参考文献
中井幸比古(編著)(2002)『京阪系アクセント辞典』勉誠出版.